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税理士によるコラム

固定資産税・都市計画税の減免~新型コロナウイルス感染症緊急経済対策~
2020.05.31 スタッフ


新型コロナウイルス感染症の影響で事業収入が減少している中小企業者・小規模事業者に対する緊急経済対策として、2021年度の固定資産税・都市計画税の減免制度が創設されました。

1.適用対象者


 ・中小企業者・小規模事業者
    ※中小企業者・小規模事業者とは・・・
     ・従業員の数が1,000人以下の個人
     ・資本金の額又は出資金の額が1億円以下の法人
     ・資本又は出資を有しない法人で従業員1,000人以下の法人
       ただし、大企業の子会社等は対象外となります。


 ・2020年2月~10月までの任意の連続した3ヶ月の事業収入が前年同期に比べて30%以上減少していること

2.減免対象


 ・設備等の償却資産及び事業用家屋に対する固定資産税
 ・事業用家屋に対する都市計画税
   ※土地は対象ではありません。

3.減免率


 以下のとおり、減免となります。


4.申請の流れ


 以下の流れで行います。


 STEP1 認定経営革新等支援機関等に確認を依頼する。
       (2020.5月中に受付開始予定)
       ※当事務所も、認定経営革新等支援機関となります。

      【必要書類】

       ①対象となる中小企業者であることの確認

       ・登記簿謄本等(※法人のみ。資本金額の確認)

       ・誓約書※申請書式が現在未定です。
            決まり次第、中小企業庁HPで公表があります。

       ②事業収入の減少の確認
       ・会計帳簿等で各月の事業収入額がわかる書類

 
       ③対象となる家屋の居住用・事業用割合の確認
       ・収支内訳書、所得税青色or白色申告決算書等(事業用の部分を確認)

 STEP2 認定経営革新等支援機関等で確認書の発行を受ける。

 STEP3 市町村へ軽減申請する。
       (2021.1月受付開始予定、1月31日申告期限)

      【必要書類】

      ・認定経営革新等支援機関等が発行した確認書

      ・STEP1で提出した書類一式(①・②・③)

5.注意点


令和2年中に新たに資産を取得する予定がある方は、取得後に認定経営革新等支援機関等に申請をして下さい。
もし、確認後に資産に変更が生じた場合、再度確認を受ける必要があります。
また、2020年度分については、軽減の措置はありません。
別途の措置として、事業収入が前年同期に比べて20%以上減少した場合は、1年間の納税猶予を受けることができます。

6.まとめ


新型コロナウイルス感染症の拡大により、影響を受けた事業者は多くいらっしゃることかと思います。
今回ご紹介した『固定資産税・都市計画税の減免』の他にも、様々な支援策がございます。
お困りの際には、ぜひWING税理士法人へご相談ください。

執筆者:坪根知恵

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